モバイルバッテリーの発火事故のニュースを見て、「自分のものは大丈夫だろうか」「次は何を基準に選べばいいのか」と不安になった人は多いはずです。経済産業省も、リチウムイオン蓄電池による発熱・発火事故が増加しているとして、注意を呼びかけています。
この記事では、経済産業省が公表している情報をもとに、モバイルバッテリーを安全に選ぶための確認ポイントと、事故を防ぐ使い方を整理します(2026年10月時点の情報です)。
この記事の結論
- 買うときは、本体に丸形のPSEマークと事業者名が表示されているかを確認する
- PSEマークのないモバイルバッテリーは、法律上、販売できない
- 持っている製品がリコールの対象になっていないかを確認する
- 使うときは、衝撃・圧力と高温を避ける
- 充電は、様子を確認できる環境で行う。異常な熱を感じたらすぐにやめる
なぜ事故が起きるのか
経済産業省は、事故の原因を大きく2つに分けています。
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| 製品そのものの異常 | 製造時の異物の混入、電極の巻きズレなど |
| 誤使用・不注意 | 落とした、高温の場所に放置した、などで製品に異常が発生する |
前者は「選び方」、後者は「使い方」で防ぐことになります。以下、順に見ていきます。
選び方|買う前に確認する2つのこと
1.PSEマークが表示されているか
モバイルバッテリーは、電気用品安全法の規制対象です。経済産業省によると、PSEマークの表示のないモバイルバッテリーは、製造・輸入・販売の事業者が販売することはできません(2018年2月1日から。1年間の経過措置期間は2019年1月31日に終了)。
モバイルバッテリーに表示されるのは、丸形のPSEマークです。あわせて、製造または輸入の届出事業者名を、原則としてPSEマークの近くに表示することになっています。本体や外箱に、丸形のPSEマークと事業者名の両方があるかを確認してください。
| 確認するところ | 見るポイント |
|---|---|
| PSEマーク | 丸形のマークが本体に表示されている |
| 事業者名 | PSEマークの近くに、製造・輸入事業者の名前がある |
| 定格の表示 | 定格容量、電圧などが表示されている |
なお、交流100Vを出力できるポータブル電源は、経済産業省のFAQで、モバイルバッテリーとしては扱わず規制の対象外とされています。ポータブル電源を選ぶときは、メーカーが公表している安全対策や保証を確認してください(ポータブル電源の選び方)。
2.リコールの対象になっていないか
経済産業省は、リコール対象の製品を使い続けると火災などの事故につながるおそれがあるとして、対象品の場合はただちに使用をやめ、販売店や製造・輸入事業者に相談するよう呼びかけています。
リコールの情報は、各メーカーのサイトのほか、経済産業省のサイトでも公開されています。新しく買うときだけでなく、いま使っている製品についても、定期的に確認しておくと安心です。
使い方|事故を防ぐ3つのポイント
1.衝撃や圧力を加えない
リチウムイオン蓄電池は、強い衝撃や圧力で損傷し、発熱・発火することがあります。経済産業省は、衝撃や圧力が加わったあと、時間がたってから発熱・発火することもあるとしています。
- 落とさない
- カバンの奥底に入れて、ほかの荷物で押しつぶさない
- 落とすなどして衝撃を加えてしまった場合は、使用をやめる
2.高温・直射日光を避ける
高温の環境に置かれると、内部で異常な反応が進み、発熱・発火に至る場合があります。真夏の車の中など、高温になる場所には放置しないでください。充電中や使用中に異常な熱を感じたら、すぐに使用と充電をやめます。
3.充電中は様子を確認できるようにする
リチウムイオン蓄電池は、過充電や内部の異常によって、急激に発熱・膨張することがあります。経済産業省は、充電はなるべく起きているとき、製品の様子を確認できる環境で行うよう呼びかけています。
こんな症状があったら使用をやめる
- 本体が膨らんでいる
- 異常に熱くなる
- 落とした・強くぶつけた
- リコールの対象になっている
充電できない・使えない場合の切り分けはモバイルバッテリーが充電できない時の直し方で、処分の方法はモバイルバッテリーの寿命と捨て方で解説しています。
買うときのチェックリスト
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| PSEマーク | 丸形のPSEマークと事業者名が、本体に表示されている |
| 販売元 | メーカーの公式ストアや、正規の取扱店で買う |
| リコール | メーカーと経済産業省のサイトで、対象になっていないか確認する |
| 容量と出力 | 使い方に合ったものを選ぶ(必要以上に大きいものを持ち歩かない) |
| 保証とサポート | 保証期間と、問い合わせ先が明記されている |
容量と出力の決め方はモバイルバッテリー診断ツールで確認でき、公式仕様で比べた製品はモバイルバッテリーおすすめ3選で紹介しています。飛行機に持ち込む場合のルールはモバイルバッテリーの飛行機持ち込みルールをご覧ください。
よくある質問
PSEマークがあれば、絶対に安全ですか?
PSEマークは、技術基準に適合していることを事業者が確認したうえで表示するものです。表示があっても、落としたり高温の場所に置いたりすれば事故につながるおそれがあります。選び方と使い方の両方が大切です。
ワイヤレスイヤホンの充電ケースにも、PSEマークは必要ですか?
経済産業省のFAQでは、主な機能が外部機器への給電である場合は、モバイルバッテリーとして規制の対象になるとされています(ワイヤレスイヤホン本体への給電を含む)。
景品でもらったモバイルバッテリーに、PSEマークがありません
経済産業省のFAQによると、景品などとして提供される場合、PSEマークの表示が必要でない場合があります。ただしその場合でも、製造・輸入事業者には技術基準への適合を確認する義務があります。不安がある場合は、提供元に確認してください。
まとめ
モバイルバッテリーを安全に使うには、丸形のPSEマークと事業者名を確認して選ぶこと、リコール情報を確認すること、そして衝撃・高温を避け、様子を確認できる環境で充電することが基本です。
参考にした情報:経済産業省「リチウムイオン蓄電池搭載製品の事故に気をつけましょう!」、経済産業省「モバイルバッテリーに関するFAQ」(いずれも2026年10月に確認)。
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この記事について最終更新日:2026年10月10日
- 作成:Gadget Lab 編集部
- 製品の仕様はメーカー公式サイト、制度は公的機関の発表で確認しています(編集方針)
- 最終更新日:2026年10月10日
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