ポータブル電源は、キャンプや車中泊、停電への備えとして注目されていますが、容量も出力も製品によって大きく違い、何を基準に選べばよいか分かりにくい製品です。大きすぎると重くて持ち出せず、小さすぎると使いたい家電が動きません。
この記事では、Ankerが公式サイトで公表している目安をもとに、ポータブル電源を選ぶときに見るべき数字を整理します。
この記事の結論
- 見る数字は容量(Wh)と定格出力(W)の2つ
- 容量は「使いたい家電の消費電力(W)× 使う時間(h)」の合計で決める
- 容量の目安:デイキャンプは200Wh以上、泊まりのキャンプは500Wh以上、防災は700Wh以上
- 定格出力は、使う家電の消費電力を上回っている必要がある。ドライヤーや電気ケトルは1,000W超
- モーターを使う家電は、動き始めに大きな電力(起動電力)が必要なことがある
容量(Wh)|どれだけ長く使えるか
ポータブル電源の容量は、ワットアワー(Wh)で表します。「電力(W)× 時間(h)」で求められる値で、容量が大きいほど、消費電力の大きい機器を長く使えます。たとえば、消費電力35Wの扇風機を8時間使うなら、35W × 8時間 = 280Whが必要になります。
使いたい家電が複数ある場合は、それぞれのWhを足した値が、必要な容量の基準です。Ankerは、用途別の容量の目安を次のように示しています。
| 用途 | 容量の目安 | 想定される使い方 |
|---|---|---|
| デイキャンプ | 200Wh以上 | 扇風機、小型冷蔵庫など(日帰り) |
| 泊まりのキャンプ | 500Wh以上 | 扇風機、小型冷蔵庫など(泊まり) |
| 防災の備え | 700Wh以上 | 暖房・扇風機、スマホの充電、ラジオなどを同時に |
| 節電 | 700Wh以上 | 夜間に充電して日中に使う |
Ankerは、防災の備えはキャンプと比べて、必要な容量と出力の水準が高くなるとしています。気温の調整と情報収集のための機器を、同時に使うことを想定するためです。
定格出力(W)|どの家電を動かせるか
定格出力は、ポータブル電源が安定して出し続けられる電力です。定格出力が、使いたい家電の消費電力を上回っていないと、その家電は使えません。容量が十分でも、定格出力が足りなければ動かない点に注意してください。
| 家電 | 消費電力の目安 |
|---|---|
| LEDライト | 5W |
| スマートフォン | 13W |
| 扇風機 | 35W |
| 小型冷蔵庫 | 40W |
| 電気毛布 | 55W |
| 小型炊飯器 | 200W |
| ミニヒーター | 500W |
| 電気ケトル | 1,100W |
| ドライヤー | 1,200W |
熱を出す家電(ドライヤー、電気ケトル、ヒーター)は、ほかの家電と比べて消費電力がけた違いに大きくなります。これらを使いたい場合は、それぞれの消費電力を上回る定格出力のモデルが必要です(電気ケトルなら1,100Wを超えるもの)。Ankerは、用途別の定格出力の目安を、デイキャンプ300W以上、泊まりのキャンプ500W以上、防災・節電1,000W以上としています。
起動電力にも注意する
家電によっては、動き始めに必要な電力(起動電力)が、ふだんの消費電力を大きく上回ることがあります。Ankerは、起動電力がポータブル電源の最大出力を上回る場合は使用できないとして、使う家電の起動電力を確認するよう案内しています。
容量と出力のほかに確認したいこと
出力ポートの種類と数
ポータブル電源の主なポートは、ACポート(家庭用コンセントと同じ形)、USB-C、USB-A、シガーソケットの4種類です。家電にはACポート、スマホやタブレットにはUSBポートを使います。製品によってはACポートがないモデルもあるため、使いたい機器に合うポートがあるかを確認してください。
充電にかかる時間
一般的に、容量が大きいほど、本体の充電に時間がかかります。停電に備えて短時間で充電したい人や、頻繁に使う人は、満充電までの時間も比べてください。
電池の種類と保証
Ankerは、長く使う製品として、電池寿命が長いリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載した製品や、自然放電が少なく長期保管に適した製品をすすめています。保証期間やサポートの内容も、メーカーごとに確認しておきましょう。
重さ
容量が大きいほど重くなります。当サイトで比較した5製品では、300Whクラスが約4kg前後、1000Whクラスが10kgを超えます。持ち出して使うのか、家に置いておくのかで、選ぶ容量は変わります。具体的な製品はポータブル電源おすすめ5選で比較しています。
使い方別の目安
| 使い方 | 容量 | 定格出力 |
|---|---|---|
| 日帰りのキャンプ | 200Wh以上 | 300W以上 |
| 1泊のキャンプ・車中泊 | 500Wh以上 | 500W以上 |
| 停電への備え(家族で使う) | 700Wh以上 | 1,000W以上 |
| 電気ケトルやドライヤーも使いたい | 消費電力×時間で計算 | 家電の消費電力を上回るもの(1,100〜1,200W超) |
よくある質問
容量いっぱいまで使えますか?
表示されている容量をすべて使えるわけではありません。電力を変換するときに一部が失われるためです。当サイトの容量計算ツールでは、その分を見込んで必要な容量を計算しています。
モバイルバッテリーとの違いは何ですか?
ポータブル電源は、ACポートを備え、家庭用の家電を動かせる大容量のバッテリーです。スマホやノートPCの充電だけが目的なら、モバイルバッテリーのほうが軽く済みます。モバイルバッテリー診断ツールで必要な容量を確認できます。
飛行機に持ち込めますか?
機内に持ち込めるバッテリーは160Wh以下です。この記事で紹介している200Wh以上のポータブル電源は、持ち込みも預け入れもできません。ルールの詳細はモバイルバッテリーの飛行機持ち込みルールをご覧ください。
まとめ
ポータブル電源は、容量(Wh)と定格出力(W)の2つを、使いたい家電から逆算して選びます。容量は「消費電力 × 時間」の合計、定格出力は家電の消費電力を上回るものが基準です。
目安はAnkerが公表している値(出典:Anker「ポータブル電源の選び方を解説」、2026年10月確認)で、ほかのメーカーの製品を選ぶ場合も考え方は同じです。実際の消費電力は、使う家電の表示で確認してください。
このジャンルで迷ったらこれ
Jackery 1000 New V3
1000Whクラスで約10.6kgと軽く、電池の寿命は約6,000回とされています。
持ち運びを重視するなら:Anker Solix C300(300Whクラス)
公式の仕様をもとにした編集部の判断です。紹介料の有無で変えていません。
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この記事について最終更新日:2026年10月4日
- 作成:Gadget Lab 編集部
- 製品の仕様はメーカー公式サイト、制度は公的機関の発表で確認しています(編集方針)
- 最終更新日:2026年10月4日
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