スマートリモコンやスマートプラグの製品ページで、「Matter対応」という表記を見かけるようになりました。対応していると何が変わるのか、対応していない製品は選ばないほうがいいのか、分かりにくい言葉です。
この記事では、スマートリモコンのメーカー(Nature、SwitchBot)が公式に説明している内容をもとに、Matter でできることと、できないことを整理します。
この記事の結論
- Matter は、メーカーが違うスマートホーム製品どうしをつなぐための共通規格
- Matter対応のスマートリモコンを使うと、赤外線リモコンの家電をAppleの「ホーム」アプリやSiriから操作できる
- ただし、Matter経由ではできる操作が限られる(例:エアコンの風量、テレビのチャンネルや音量は非対応)
- Alexa や Google Home で使うなら、従来の連携のほうが操作範囲が広いと Nature は説明している
- Matter対応が特に役立つのは、iPhone・HomePod を中心に使う人
Matter とは
Matter(マター)は、Connectivity Standards Alliance(CSA)という団体が策定した、スマートホームの標準規格です。Nature は、異なるメーカーのMatter対応製品でも互換性を持ち、プラットフォームを超えた連携を実現するものだと説明しています(Nature Support「Matter連携をしてできることが知りたい」)。
同社は例として、これまでは「A社の製品とは連携できたが、B社の製品とは連携できなかった」という状況でも、両方が同じ Matter に対応していれば、どちらともMatterを介して連携できるようになる、と挙げています。
スマートリモコンが Matter に対応していると、何ができるか
エアコンやテレビなど、赤外線リモコンで動く家電そのものは、Matter に対応していません。Matter対応のスマートリモコンは、こうした家電とMatterの間をつなぐ役割(ブリッジ)をします。
| メーカーの説明 | 内容 |
|---|---|
| Nature | Matterに対応していない赤外線リモコンの家電が、Nature Remo を使うことで、Matterを介して操作できるようになる。ブリッジとして動作するには、本体のインターネット接続が必要 |
| SwitchBot | ハブミニ(Matter対応)と連携すると、赤外線リモコン対応の家電や、従来 HomeKit に非対応だった SwitchBot の Bluetooth 機器を、Apple のホームアプリに登録してまとめて管理できる |
出典は、Nature「Nature Remo with Matter」とSwitchBot「ハブミニ(Matter対応)」です。SwitchBot は、Matter を利用するには HomePod mini や Google Nest Hub などの機器が別に必要だと注記しています。
いちばん変わるのは、Apple の「ホーム」アプリと Siri
Nature は、Matter連携のメリットとして、次の2点を挙げています。
- これまで、Siri で Nature Remo の家電を操作するには、ショートカットアプリで操作ごとにショートカットを作る必要があった。Matter を使うと直接連携でき、特にエアコンの操作で、その手間が省ける
- Apple のホームアプリからも、Nature Remo を介した家電の操作ができるようになった(Matterに対応した内容に限る)
一方、Google Home と Amazon Alexa については、Matter とは別の、各社の連携機能(Direct Actions、Smart Home Skill)にすでに対応していると説明しています。
Matter経由では、できる操作が限られる
Nature は、Matter はまだ新しい規格のため、既存の連携で対応済みの操作が、Matterでは未対応のものがあるとしています。同社が公開している対応表から、主な項目を抜き出すと次のとおりです。
| 操作 | Alexa(従来の連携) | Google Home(従来の連携) | Matter連携 |
|---|---|---|---|
| エアコン:オン・オフ、温度 | ◯ | ◯ | ◯ |
| エアコン:運転モード | ◯ | ◯ | ◯(冷暖房のみ) |
| エアコン:風量 | ✕ | ◯ | ✕ |
| 照明:オン・オフ | ◯ | ◯ | ◯ |
| 照明:明るさ | ◯ | ◯ | ✕ |
| テレビ:オン・オフ | ◯ | ◯ | ◯ |
| テレビ:チャンネル・音量 | ◯ | ◯ | ✕ |
| シーンの実行 | ◯ | ◯ | ✕ |
この表は Nature Remo についてのもので(同社のページの注記は2024年6月時点)、内容は今後変わる可能性があります。同社は、Google Home や Amazon Alexa から、より操作範囲の広い音声操作をしたい場合は、従来の連携のまま使うことをすすめています。
接続できる台数にも上限がある
Matter経由で接続できる家電の台数は、製品によって違います。Nature Remo の2機種では、次のように差があります。
| 製品 | 対応するMatterのバージョン | Matter経由の接続台数 | ブリッジできるもの |
|---|---|---|---|
| Nature Remo nano | 1.0 | 最大3台 | 赤外線(エアコン、照明、その他オン・オフできる家電) |
| Nature Remo Lapis | 1.2 | 最大20台 | 赤外線に加えて、Bluetooth Low Energy(Qrio Lock) |
同じ「Matter対応」でも、つなげる台数や対応する機器には差があります。Matterで使いたい家電が多い場合は、台数の上限を製品ページで確認してください。
Matter対応を選ぶべき人・こだわらなくてよい人
| 使い方 | 考え方 |
|---|---|
| iPhone・HomePod で、ホームアプリや Siri から操作したい | Matter対応のスマートリモコンが向いている |
| Alexa・Google Home で音声操作したい | 従来の連携で操作範囲が広い。Matter対応にこだわらなくてよい |
| スマホのアプリから操作できれば十分 | メーカーのアプリで操作できる。Matter対応は必須ではない |
スマートリモコンの製品の違いはスマートリモコンおすすめ比較、基本的なしくみはスマートリモコンとはで解説しています。
よくある質問
Matter対応の製品なら、どのメーカーのものでも必ず連携できますか?
規格としては、メーカーの違いを超えて連携できるように作られています。ただし、上で見たように、Matter経由でできる操作や接続できる台数は製品によって違います。使いたい操作が対応しているかを、製品のサポート情報で確認してください。
Matter を使うのに、インターネットは必要ですか?
Nature は、Nature Remo が赤外線のブリッジとして動作するには、本体のインターネット接続が必要だと説明しています。条件は製品によって違うため、使う製品の説明を確認してください。
いま使っているスマートリモコンは、買い替えたほうがいいですか?
Alexa や Google Home、メーカーのアプリで問題なく使えているなら、Matter のために買い替える必要はありません。Apple のホームアプリや Siri で操作したくなったときに、Matter対応の機種を検討すれば十分です。
まとめ
Matter は、メーカーの違うスマートホーム製品をつなぐ共通規格です。スマートリモコンでは、赤外線リモコンの家電を Apple のホームアプリや Siri から操作できるようになる点が、いちばんの変化です。一方で、Matter経由の操作は基本的なものに限られます。使っているスマートスピーカーとやりたい操作に合わせて、Matter対応が必要かを判断してください。
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公式の仕様をもとにした編集部の判断です。紹介料の有無で変えていません。
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この記事について最終更新日:2026年10月10日
- 作成:Gadget Lab 編集部
- 製品の仕様はメーカー公式サイト、制度は公的機関の発表で確認しています(編集方針)
- 最終更新日:2026年10月10日
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